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2015.07.12berkarte

夜の時間、時に本の時間。

東京に居た頃、夜中までやってる三軒茶屋の古着屋の存在が毎日を飽きさせず

日常の刺激となっていました。

日中に行けない身分ではなかったですが、夜中にお店へ、それも洋服屋へ行くという行為が

当時斬新で、気分が高揚していたのを覚えています。

実際は夜の一般的な閉店時間(洋服屋はたいがい20時)に間に合わないサラリーマンや、

晩御飯の後の束の間の時間を楽しむ輩が訪れるわけで。

夜を過ごす手段のひとつとして成り立っていた灯りがそこにはありました。

「夜の雑貨屋」と称して始めたナイトベルカルテ。

夏季限定の一ヶ月間、22時まで営む灯りは日々色んな方々が訪れています。

仕事帰りはもちろん、呑みの後、お風呂上り、眠る前の小一時間など。

福井という地で22時という時間は、少し遅い気もしました。

車社会には、たまたま三茶にいて電車までの時間つぶし…とはいかないですし。。

だけどこういう環境があるのは、土地はあまり関係ないのかもしれませんね。

夜の空間で時間を過ごす方々の絵を見ていると、静かに楽しくなる自分がいます。

あと一週間のナイトベルカルテ、天気も良いこの週は灯りがより良く見えるかもしれません。

父が生前本の仕事をしていたと聞いたのは、居なくなってから3年ほどしてからの事でした。

確かに本好きで、寝床まで頼まれた本を届けに行ったりはしてたものの、

仕事にまでしていたとは知らされず。

会話が少なかったといえばそれまでで。

自分からすれば、話そうと思った時にはもう時間が無かったわけで。

あとに残ったのは文庫を中心とした大量の本。

司馬遼太郎、藤沢周平、杉本苑子などなど。

廃棄しようとしていた家族に頼んで全て引き取ることにしました。

なんとなく、どんなものを読んでいたのかなぁ。。と。

そんな経緯でいつも頭の片隅にあった「本に携わる」という事。

ナイトベルカルテという贅沢な時間を用意できたもんで、

やってみた催し「ランプと読書」。

本を見ていると落ち着くのは、少しは父親の生き様を見ていたという事なんでしょうか。

そんな想いにもふけます。

そういえば先日の夜、お店にクワガタがやってきました。

去年は蛍とか。。

いろんな来客があるもんですね。

これからもいろいろとのんびりやります。

katayama




「ランプと読書」思いの外、好評だったので明日から一週間延長する事にしました。

ナイトベルカルテが終了と同時に終えようと思います。

よろしくどうぞ。

「 ランプと読書 」

本でも読みませんか?

2015 . 7 . 13(月) - 18(土) 延長期間

13 : 00 - 22 : 00 (ナイトベルカルテ)

水曜定休

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